「その金額は妥当なの?」お見積もりの根拠について。

「なーんか200万とか言われたんだけど、これって妥当な見積もりなの?」
・・・とか、思ったことありません?

今回はそのお見積もりの【根拠】について。
「なぜその金額なのか?」
WEB制作の見積もり計算方法をご説明しましょう。

お見積りのベースになるコスト

WEB制作やシステム開発の経費といえば、「人件費」です。
これがほぼ100%と言っていいでしょう。
他は電気代とか交通費とかサーバ代とか、細かく計上しなくてもイタくない程度のものです。(事業内容によってはサーバ代やシステム管理費用が嵩む場合もありますが、今回は中小規模でレンタルサーバで問題ないレベルの事業サイトを前提とします)

例えば、「デザイナーAの人件費(月給)30万円」=1ヶ月間稼働した際の経費
(実際は月給+αなので、35万くらいで計算しますけど)

これがお見積りのベースとなるコストです。
単純ですよね。

コストに利益を乗せる=お見積り金額

利益を乗せないとダメですからね。
一般的な法則で、”コストの3倍”以上もらわないと儲からないと言われていて、これに関してはゴメンナサイ、説明できませんがとにかく経費の3倍。
大手企業はもっと取るでしょうね、5倍くらいでしょうか。

コスト(人件費)×3=制作費用(お見積り金額)

ですので、

デザイナーAの人件費30万円/月×3=90万円/月
⇒デザイナーAが1ヶ月フル稼働すると90万円のお見積りとなります。

以上の計算方法を「人月計算」と言います。
このように「1ヶ月間この人を稼働させたら幾ら必要か」という計算を基に全体のお見積もりが出されます。

見積もりを作るのはディレクターか営業

先にご説明した人月計算をベースに見積もりを作成します。
最近はディレクターと営業を兼任している人が多いですし、ディレクターが作成することにしましょう。

見積もりを作成するためには、
担当ディレクターが、
「その作業にどのくらいの時間が必要か」というのをまず算出します。

例えば、あるサイトのトップページのデザイン、、、

事前にクライアントと打ち合わせした内容を考慮して、
「これをデザイナーAが担当してFIXさせるためにはどのくらいの日数が必要だろう?」

と考えます。
まず、そのデザイナーAに直接相談してみます。

D:「この案件なんですけど、○○○○で、○○○なのですが、○○○してほしいんですよ・・・どうです?どのくらいで出来そうですか?」

De:「うーん、そうですね、そのくらいでしたらまぁ3日間もあれば初稿出せると思いますよ。」

D:「おー、まじっすか、了解っす。じゃぁそんな感じで見積もっときます!」

De:「うぃーす、お願いしゃーす。」

デザイナーの判断では3日間の実働で初稿出し可能ということがわかりました。

初稿出し以後の流れとして、
初稿出し→修正→第2稿出し→・・・と続くわけですが、
ここでディレクターの判断”+α”が加味されます。
事前に打ち合わせした感じだと「デザインは比較的スムーズに決まるであろう」、よって、軽い修正に1〜2回対応してデザインはFIXすると想定。

3日間(初稿)+1日間(FB対応)=「4日間の稼働」・・・と算出します。

重要ポイント

ディレクターが加味する”+α”の部分は、案件の性質によって想定が全然違ってきます。
また、これはリスク分の上乗せ(想定外のことがあった時に見積もりを超えないように危険予知してある程度乗せておくこと)に相当するもので、ディレクターの判断によって差が出る部分です。
同じ案件でも、人によって判断が変わってきます。
さらに、担当デザイナーの能力も考慮します。優秀なデザイナーAなら2日で終わるが新人のデザイナーBなら1週間はかかる予想・・・それをディレクターは「普通のデザイナーなら」というモノサシで算出します。優秀なAなら2日で初稿が出るけど普通は4日間はかかるね。という具合です。デザイナーの意見を聞いた上で、”普通はこのくらい”な判断をディレクターがするわけです。

例)
A社のディレクター:「クライアントの体制が複雑で確認やフィードバックがスムーズに進まない可能性が高いと判断」+5日間必要。
一方、
B社のディレクター:「なかなか複雑な事情を抱えている案件だけど、決済権を持っている人の求めていることが明確で、確認が早く修正が重なることはないと判断+2日間必要」

これは極端な例ですが、ディレクターも人間なので、感じ方も違うし判断も人それぞれということです。

ということで、トップページのデザインをFIXするまでに、

3日間+1日間=4日間 が必要と算出されました。

<デザイナー4日間の実働計算>
デザイナーAの費用90万円/1か月(20日)=4.5万/1日
4.5万×5日間=18万円

ーー
▪基本デザイン、トップページデザイン制作
¥180,000
ーー

という計算なります。

が、ちょっと待った。

忘れてはいけないディレクターの稼働費用

デザイナーは、要件や原稿・構成が決まってないと制作できません。
ディレクターが情報整理して、構成を作り、場合によっては原稿まで作成します。
あ、打ち合わせもコストですよ、前述した通り”人”がコストなので。(←これ重要)

ディレクション費用については、案件の予算や複雑具合などによって変わってきますが、目安として「制作費の20%」。

今回の例でいうと、

ーー
▪基本デザイン、トップページデザイン制作
¥180,000+ディレクション費用¥36,000=¥216,000
ーー

となるわけ・・・なーんて、そうはいきません。
ディレクターにはミニマムの稼働費用というのがあります。
要するにウチの人間が動いたら最低限これくらいは頂かないと、という費用です。
何度もしつこいですが”人”の稼働がコストなので、動いた分はきっちり頂かないと商売にならないってことですね。

「ご相談を頂く→打ち合わせ→お見積り」
この時点で結構な時間を使っています。既に¥36,000では収まりません。

ディレクターのミニマム費用は業者それぞれなので何とも言えませんが、
小規模企業でしたら¥50,000~¥100,000が目安になるでしょう。

以上をトップページ、各インナーページなど項目ごとに算出して見積もりが出来上がるわけです。

トップページ○万円、下層1ページ○万円とか料金表みたいなものを掲示している業者は意味不明なので、スルーしてください。

ランディングページ縦5000px目安で○○万円とか、意味不明なのでスルーしてください。

たとえA4ボリュームのペライチでも、仕上がりだけを見たら大したものではないかもしれませんが、そこに行き着くまでにデザインを5回作り直したかもしれない。原稿の見直しを何度も繰り返したかもしれない。

最後にもう一度だけ。

コストは”人”の稼働です。

枚数や見た目の量だけで金額は出ません。

この記事を書いたライター

大門大輔
株式会社エルア代表。ディレクターとかプロジェクトマネージャー的な仕事を志望していますが、「いやいや、営業でしょ?」とよく言われます。
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